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文部科学省科学技術振興調整費 重要課題解決型研究
危機管理対応情報共有技術による減災対策

2-(1) 情報共有実態調査と情報テーブル

 住民の救急・救命、避難所の運営、生活支援等、被害の把握に基づいた災害対応活動の拠点である市町村の災害対策本部が、情報に基づいて円滑かつ適切な災害対応を行うための減災情報のコンテンツが、減災情報共有プラットフォームで提供されることが必要です。そのためには、実際に災害対応を経験した市町村に対して、実体験ならびに実体験に基づいた問題点について直接調査を行うことが必要と考えました。そこで、平成16年新潟県中越地震ならびに平成16年新潟・福島豪雨災害を経験した新潟県見附市、柏崎市、長岡市、平成16年台風16号、23号による高潮、洪水を経験した高松市、平成17年福岡県西方沖地震ならびに平成15年豪雨水害を経験した福岡市、平成17年台風14号による水害を経験した宮崎市等を対象として、市町村で必要とする減災情報を抽出するためのアンケートやヒアリング調査を実施しました。
 都道府県、政令指定都市、中核都市、最近10年間で災害救助法が適用された人口10万人程度以上の都市を対象として、各種報告様式に関する調査を行いました。
 平成16年新潟県中越地震を対象として、長岡市〜新潟県〜消防庁という縦の情報の流れに関する調査を行いました。また、消防庁と内閣府ならびに省庁間の横方向の情報の流れについても調査を行いました。
  本研究では、神戸市の地域防災計画・地震災害対応マニュアルより基本情報項目を抽出した上で、災害情報のツリー構造を整理した基本情報テーブルを作成しました。これを上記の4つの調査を反映させて修正し、最終的に減災情報テーブルを作成しました。すなわち、被災自治体を対象とした調査に基づき、災害の種類と地域特性による情報のばらつきを吸収させ、消防庁〜長岡市に至る縦方向の情報の流れの調査によって、下位機関〜上位機関に至る情報項目や情報の精度の相違を反映させ、また省庁間の横方向の情報の流れならびに各種報告様式の調査によって、情報項目のチェックを行った。このテーブルに基づいて、XML記述による情報スキーマを構築中です。


情報システムとしての枠組み




災害対応実態調査実施状況(高松市)

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